PARIS TRAVEL BOOK Capture8 : 豪華ヴェルサイユへケチケチ行く!
パリについて3日目、旅の4日目はメインともいえる広大なヴェルサイユ宮殿です。
さて、どのように楽しみましょうか?
楽するなら現地発着ツァー、自力ならすべての道程も楽しみたい!
今回の旅の中で、2番目くらいに時間をかけたのがヴェルサイユ宮殿の下準備です。
誰もが知っている世界遺産、はずせない場所ではあるのですが、個人旅行で行くにはいくつかのハードルがあります。
まず、どうやって行くか。もう一つはどうやって予約を取るか。もっと言えば、ヴェルサイユ宮殿ってどこら辺を言うのかということです。個人的にはあまり好きではない事前予約、web予約の時代とオーバーツーリズムの問題もあり、有名どころについては、予約なしでは入れない場所も多く存在します。ベルサイユ宮殿もその一つ、残念ながら予約の偽サイトなるものも存在するということで要注意です。
最も安価な方法は、公式サイトで予約するのが一番なのですが、ほとんどの場合は英語で予約が必要になります。最近は、勝手に自動翻訳してくれるOSもあるので、便利といえば便利かもしれませんが、そこは毎度の便利は不便があります。実際に元の英語は何?という日本語の単語に変換されていて、もっとよくわからないことになったりします。AIも進化していますから、こういう問題は近い将来には解決するのかもしれませんが。。。。
さらに混乱するのは、検索したネットの中で氾濫する情報の多さと、サイトごとの情報の違いです。ネット情報は、その時にそうだったというもの、またはその人が行ったときにそういった体験をしたというもの。そして、実際のオフィシャルの変更というのも混ざっているのでしょう。私が今書いていることも、現時点では確かなことですが、もしかしたら、それはこの先、間違った情報になってしまう可能性はゼロではないということです。
公式サイトからの情報か信頼できる旅行会社の情報となりますが、大事なのは、今、手にした情報が決して「絶対」ではないというアソビの部分を残しておくことです。
ヴェルサイユ宮殿にはいろいろな種類のチケットがあるし、様々な現地ツアーもあります。そして、歴史の舞台になった世界遺産の宮殿ですから、とにかく広い!
何を体験するかで予定の組み方も大幅に変わってきます。
今回の旅では、丸一日、ヴェルサイユ宮殿漬けです。
ヴェルサイユ宮殿はパリの郊外にあります。革命前のマリー・アントワネットはパリでの悲惨な庶民の暮らし向きも見ることはなく、この別世界で優雅に暮らしていて、「パンがなければケーキを食べればよいのに」と言ったとまで語られている場所です。(実際には言っていないみたいですけど。)
パリの中心地から約20キロの距離です。 東京駅を起点に考えると、川崎、三鷹、船橋くらいの感覚ですよ。
どうやって行くかの選択肢はた~くさんあります!
世界遺産なので、それはたくさんのツアーがあります。日本語での送迎バスや、ガイド付きのツアー、ツアー会社も様々、内容も様々、似たようなものだと値段や時間だけで決めないで、内容もちゃんとチェックしましょう。種類が多いからこそ、自分の好みや体調にあったものを選択できるということです。
ヴェルサイユ宮殿とはなんぞやということもあります。あまりに広い敷地であるのと、季節によってさまざまなイベントが用意されていたり。とにかく欲張りすぎる企画でいっぱいです。体力と時間を十分に考慮しながらのプランが大事です。私が行った6月からは、夜の噴水ショーが始まっていました。噴水ショーってあまり日本ではなじみがないですが、ヨーロッパではけっこう人気のアトラクションのようで、以前にバルセロナで観たときは、けっこうな感動モノでした。
ここも夏限定のわざわざの企画なので、それなりの期待は持てそうだったのですが、曜日が決まっています。今回の旅のプランでは、どうしてもほかの予定とうまく嚙み合わないこと、体力的に夜まで持つか、また夜遅くの移動に治安の不安もあり、到着3日目の水曜日になりました。
次に、予約。各時間ごと30分刻みで取ります。これも便利なようで不便もいっぱいあります。ですが、予定通りに動くことが比較的得意な日本人にとっては、あまり苦ではないかもしれません。ただし、これも最近のオンラインのいやらしさで、返金や変更が出来ません。なんでもシステム化されると融通が利かなくなるのは悪だと感じます。そういう意味で、旅程の前後の日にちのスケジュールもよく考えて安心で安全な時間で予約をしましょう。ちなみに、予定時間からすごく遅れた場合はどうなるのでしょうね。
現地のオプショナルツアーを申し込むときも、変更やキャンセルの対応がどうなっているかの確認は必須です。逆をつけば、オプショナルツアーが希望日に満席になっていたとしても、自力で行けば当日券という手もあります。並ぶことは覚悟ですが、ツアーが動き出す前の早い時間にいけば、思いのほかスムーズだったりするでしょう。
そしてどこを見るのか。メインの鏡の間を見るのか、広い庭園や、トリアノン宮殿にも行くのか、これによっても所要時間はかなり違ってきます。
現地ツアーを選ぶ場合でも種類は多いので、自分の希望する時間やコース、キャンセル条件など、ちゃんと確認しておきましょう。
さて、個人での行き方。これは驚くほど簡単で、ツアーバスで行く必要もない気がしました。ツアーバスというのは旅行会社が運行する快適な直行バスのことで、日本の大手旅行社も出しているサービスです。タクシーよりは安いのかもしれません。
半日、一日ツアーも沢山の旅行会社からも出ています。条件に合えば効率よく楽しむことが出来ると思います。
とにかく広大な敷地の見どころもいっぱいのヴェルサイユ宮殿です。漠然とではなく、距離感とどこを見たいかチェック。特にツアーを利用する場合は、内容と自分の希望がフィットしているか大事なコトです!

たっぷり1日、中世の豪華絢爛を安上がりにいく方法!
いざ、マリー・アントワネットのお城へgo!
予算ってものがあるので、なるべく安上がりに中世の豪華絢爛を見学!のコンセプトです。普段、あまり歩かない生活をしている人はちょっと大変かもしれません。
到着日に空港で入手したナヴィーゴ・イージーなるものは、地下鉄、バス、そのほかパリ市内にある交通網ならなんでも使えます。これさえあれば!と意気揚々と・・・さて、どう行くか?
いろいろと行き方はあるのですが、市内から4路線ある高速郊外列車「RER」のC線に乗れば、1本で行けます。一番近い駅とヴェルサイユ宮殿のオフィシャルサイトにも書かれているのですが、一番近いといっても、最寄り駅から15分位は歩きます。
宮殿のど真ん前に着くには、地下鉄9号に乗って終点まで行きます。Pont De Sevres(ポンデセーブル)駅は終点なので楽ちんですね。もし乗り換えがあっても、日本で地下鉄に乗っている人ならなんら難しいことはありません。9号線なら⑨の表示に従って動けば、おちゃのこさいさいです。改札のパネルにナヴィーゴをかざして(非接触カード)改札のバーを手で押して入ります。このバーのガッチャンがレトロです。

ベビーカーや車いす用に幅広のゲートやホームドアの設置も進んだ東京に比べてバリアフリーは遅れている感じですが、東京の煩雑さに比べたらとってもシンプル。アナウンスが英語読みとは異なるので、表示板で文字を確認した方が分かりやすいと思いました。
9号線を終点で降りて、改札を出れば、大きくヴェルサイユ宮殿と書かれた標識があるので、それに従って自然に地上に上がれば、目の前がバス停。すぐ171番の停留所が確認できます。バス停にもヴェルサイユ宮殿の表記はあるし、電光掲示板がバスの前面とボディにつけられていて、そこにもヴェルサイユ宮殿と表記されています。不安なこともなく、スムーズの流れるように辿り着きました。
171番のバスに乗って30分くらい。だんだんと郊外になり、街の景色も雰囲気も変わっていくのを眺めているだけでも楽しい。市内とはまた違った雰囲気と生活感に溢れている。途中下車ではないので、気持ちを楽にして乗っていられる。
終点はベルサイユ宮殿、正面入り口の真ん前です。ここまでの交通費は地下鉄とバスで合計たった5ユーロです。。
パリって東京の山手線の内側くらいの広さなので、20キロ離れたヴェルサイユ宮殿が郊外というかは微妙です。東京が広すぎるのかもしれませんが。

市内からド正面ゲートまで一時間以内で片道たった5ユーロです!
さて、バスは正面といっても、入口広場の道の向こうに着きます。正面ゲートは目に入りますが、広場自体が広いので、入場窓口までキョロキョロ周りを見渡し、写真撮りながら10分はかかりました。なんていっても、敷地は東京ドーム約220個分。東京の中央区より広い!

11時の予約でしたが、早めに着きました。そんなにすごく混んでいる印象はなく、入り口に30分おきの時間の書かれたポールが立っており、自分の予約時間のポールの前に並ぶというやり方。
時間より早く着いたら、10時半の行列に入れてもらえるかと思えばさにあらず、時間の列に並べということ。これなら当日券の窓口に並んだ方が早く入れるような気がする。


入り口前ゲートだけで圧倒される広さと、時折銃を持った人々の出入りでなんだか仰々しい。ちなみにチケットをweb予約すると、中のマップなどはアプリでダウンロードしろというメールが来る。スマホの画面をみながらの観光はなんとなく臨場感に欠ける、のは世代なのだろうか?
いざ!迷宮のヴェルサイユ宮殿に!
宮殿のなかで、間違いなく人気で圧巻なのは、鏡の間。半日ツアーなどはここだけの見学が多いそうですよ。豪華な中世の景色が垣間見える感じ。
当然ながら混んでいるのだけれど、もともとはオフィシャルの社交場。舞踏会や謁見や調印など当時の歴史の中心だったことを考えれば、人が多いほど当時の宮殿生活が想像できるというもの。
とはいえ、舞踏会は夜だったとすれば、電気ない時代、この広間を照らす明かりは、ずらっと並んだ美しいシャンデリアたち。ロウソクが揺らめく空間。絢爛豪華なドレスを身にまとい、夜な夜なのパーティーと怠惰と刹那のうずまく世界。昼間の明るい陽の光が差し込む中で、スマホ片手に飛び跳ねている観光客とはずっと違う雰囲気だったろうと思いがはせる。
鏡の間だけではもったいない!どれもメインのような宮殿の中。

そこここの暗がり、きつい香水の匂い、ロウソクの灯はどのくらい持ったのだろう。
多分、この鏡たちはロウソクを反射させて、なんとも怪しい美しさだったと思う。この広間の裏側には情事に堕ちる小部屋はたくさんある。
18世紀のフランス、庶民の生活とかけ離れた宮廷の貴族たちの装いは、多くの絵画によっても残されている。産業革命の前の時代、多くの職人たちによって支えられていた。
日本の伝統工芸も同様、贅沢な貴族たちの生活は、美の技術も発達させる。建築物の緻密な彫刻だけでなく、昨日の市博物館のように、生活のすべてのものが極上のおしゃれに昇華されていく。ロココと呼ばれた様式は、家具をはじめすべてのインテリア、エクステリアが豪華で高度な技術によって競われ生まれた職人たちの芸術だ。
この圧巻な鏡の間に入り込んだだけで、贅沢は高度な美を作り上げるのに役立つという実感。この時代、ポンパドール夫人というファッションリーダーもいた。
ドレス一つ作るのに、織物師、レース職人、彫金師、服職人、想像を絶するほどの職人たちがヴェルサイユ宮殿の貴族たちの欲望を満たしていたのだと想像するとため息がでる。
エチケットはヴェルサイユで生まれた言葉!?
その一方でトイレがなかったっていうのはね。ローマ帝国には水を生かした裕福な人々の生活があったのに、フランスは水の概念が全く違っていたようにも思える。
当時は「どこでもトイレ」の状態で、この広大な庭園も、汚物で悪臭に満ちていたらしい。庭師が怒って、「汚物捨てるな!」の看板を立てたことから、エチケットという言葉が生まれた。そう、エチケットとは立札のことだった!
悪い病気は水から伝わると信じられていたこともあって、お風呂の習慣もなかった。そこで発達したのが、香水の文化。ポンパドゥール夫人が流行らせた髪型しかり、中世の時代の貴族のヘアスタイルは大きくこんもりとして、リボン職人や帽子職人が腕を競い豪華に髪を飾っていた。帽子ピンというアクセサリーがある。帽子が飛ばないように帽子にさす長い装飾品のついたピンのことですが、実は女性たちはそれを使って、髪の奥に湧いたシラミを取っていたと学生時代に習った記憶が蘇った。パニエで広がったスカートも立って用を足すのに便利だったとか。美はいつの世にも実用性と共にあるものだ。
宮殿の中は混んでいる、が、マイペースでじっくり味わって歩きましょう!
明るくて美しい部屋からは広い庭園も見渡せる。
当時大変に基調で高価と言われた357枚の鏡がはめ込まれたこの場所は、今の時代に見ても豪華で美しい。マリー・アントワネットが居住していた印象が強いが、実際に建設したのはルイ14世の時代で、当時、昼間は一般の市民も王に謁見するために入れたらしい。
日本の皇室の一般参賀のような日があったのかしらね。貴族や外国の訪問客や使節団もここに通され、当時の権力と富を見せつけたとのこと。それはそれは効果があっただろうことは今、目の前にして実感できる。
上下左右、どこを向いても芸術的なお城です!


王の居室の見学コースにある豪華な大理石の部屋。ヘラクレスの間の天井画は圧巻です。天井画というと、フレスコ画と思ってしまいますが、この絵はキャンパスに描いた絵を張り付けているそうです。ヴェネチア共和国から、ルイ14世に贈られたもの。ヘラクレスが神々の世界へ迎え入れられる場面を描いた作品で、公式では142人もの人物が描かれていると言われています。もちろん、数えてなんていませんよ!
個人旅行なら好きなだけ好きな場所にいられます。
ヴィーナスの間、ディアスの間、鏡の間に続くお部屋を見ながら進んでいきます。ヴィーナスの間の天井のルイ14世にちなんだ装飾や、ヴィーナスの画が描かれています。室内には勇ましいルイ14世の像が置かれています。


赤で統一された部屋はメリクリウスの間。個々の調度品も素晴らしい。お部屋の中には、幾つもの絵画が飾られています。
ルイ14世の娯楽室として使われたり、正式なイベントに使われたりしたそうです。そして、ルイ14世が亡くなった際には、ここが遺体安置所になったそうです。

マントルピースの前のライオン。
様々な場所で見られるライオン像がここ、ヴェルサイユでも多く見られました。ライオン像は主に「守護・魔除け」「権力・威厳」「幸運と繁栄」の3つの意味を持っているそうで、百獣の王としての強さから、重要な場所を守るシンボルや、権力の象徴として用いられてきたようです。
西洋では、暖炉は家の中で最も「火」を扱う場所であるため、「火が外に燃え広がらないように」「悪霊や災いが家に入り込まないように」という願いを込め、強い守護獣であるライオンを「番人(ガード)」として配置することは珍しくないのだそう。
実際、火除けフェンスの役目もあったように見受けられます。
衝撃的な公開出産という場所!
王妃の寝室。17~18世紀のフランス貴族社会では、野次馬的な公開出産が行われていたという、けっこうショッキングな慣習がありました。家族とかの限られた人達ではなく、一般市民も誰でもOKというのは、かなりのストレスのようにも思えますが、歴史と文化というのは面白いものです。
マリーアントワネットも例にもれず、この寝室で公開出産したそうです。正統なる継承者としての証明のためと言われていますが、王家の出産というのは、公の儀式として存在していたとは、時代というものを感じますね。
昭和の常識を背負っている身としては、昨今の急激な価値観のギャップを痛切に感じるせいか、このような風習と階級社会の時代背景になかなか感慨深いものを感じてしまいます。14歳で結婚したマリー、22歳だった時です。


寝室に飾られた子供たちと王妃の肖像画。フランス革命後、マリーの子供たちの人生もまた悲劇的な数奇な人生を送る。唯一天寿を全うしたといわれているのは、長女のマリー・テレーズ・シャルロット・ド・フランスだが、その生涯はまさに波乱万丈。フランス観光において、フランス革命、ナポレオンについては、ある程度お勉強していく必要を感じた。
ってね、戦いと自由との関係。。。

海外旅行に出かけると、(海外に限った話ではないが)感覚的にすんなり入ってこない雰囲気ってものがある。ここは戦史の回廊といわれる、宮殿の中でも最も広い面積の部屋にドラクロワなどの絵画と戦いで功績を上げた将校などの胸像が並んでいる。
昔、初めてヨーロッパを旅した時に、教会に飾られている絵が、あまりにも戦いの残忍なシーンが多く、かつ、その上に祝福の天使が飛んでいるのにとても違和感を持ったものでした。
日本の神社仏閣で、そう頻繁におどろおどろしい画に触れる経験がなかったので、なぜなのかと単純に感じるわけです。
大陸と島国の違いなのか、宗教間の違いなのか分かりませんが、個人的にはあまり好みではありません。歴史は常に戦いの中から自由や権利を手にしていたとしても、嬉々として血みどろの戦いを絵にするのに抵抗があるんです。
ここでも、英雄が描かれた絵画は常に戦いの中で人を殺している。
というわけで、歴史的資料としては価値があるのかもしれませんが、この長い回廊の両面に殺人の絵画を並べるのは、ちょっと美しくない気がします。ま、個人的感覚の問題ですけどね。戒めというより、誇らしげという感じがひっかかります。


順路をいくと、レストランはいくつかあって、けっこう混雑している。カフェテリアなら待たないよと言われ、セットメニュー。
パニーニのようなサンドイッチとフィナンシェと水。宮殿で食べるにはちょっと寂しいかな。。。。
ん~。ま、こんなものか。味はフツー。思うに、フランスに限ったことではないが、日本は何を食べても美味しいと思う。フランスパンも、もしかしたら、日本の方が安くて美味しいかも。。。。
パンとフィナンシェってどちらも口の中が渇くんで、暑くても乾燥している地ではお水の調達は大事です。
東京ドーム220個分!次は庭に出る!
宮殿内で2時間以上、カフェで一休みしたあとは、広大なお庭を探索します 次回をお楽しみに!













