自由に外国を旅しよう! Part 1

結局はパッケージが楽なのか?

冬の東欧の教会 鈍色の空にはホットワインが似合う
冬の東欧の教会 鈍色の空にはホットワインが似合う

 世界中で猛威を振るう新型コロナウィルスで、生活様式を変えるといっても、旅行はどうする? リモート旅行もいいかもしれないな。それで気に入ったら、いつか実際の旅をして欲しい、きっともっと感動すると思う。

 今、準備期間としてとして、知っておいてもらいたい旅のこと。そして、いつか密にならない個人旅行にチャレンジしてもらいたいな。

自由旅行ってなんだ?

 行きたいところ、自由に思い通りに旅が出来たらいいなあと思っている人はいっぱいいるのに、実際は殆どの人がパッケージを利用しているんですね。自由旅行をしている人も、「自由」といいつつ殆どの人が、出発前に立てた予定通りに行動をしている。それでも自由といえるのでしょうか?

 

 自分の思いのままに作るのが自由旅行と言うならば、飛行機とホテルを比較サイトを駆使して組み合わせるより、実は、ホテル&エアーなどのパッケージ(ダイナミックパッケージ)の方がずっと安くてトラブルが少なかったりする。

 

 一生懸命自分で行きたいところをプランニングして、検索サイトであれやこれやで結局膨大な時間をかけ、やっとコスパよく予約できたつもりになっても、結局スケジュールの濃さはパッケージ並み。自由度はあまり高くないばかりか、不慣れな場所で自分で何もかもしなければならない分、不便なこともあるし、見えないお金がかかる結果となったりする。

 

 いきなりネガティブなところから突くが、旅はそもそもリスク管理能力が求められるもの。自分が目指す自由旅行ってなんだの定義、まずは考えてみましょう。

パッケージは便利で安心、見どころ満載!

 とにかくパッケージは便利。自動的に効率よく観光地を巡り、魅力的なキャッチフレーズに溢れていますよね。最近はホテルのランクも選べるものや、オプショナルツアーも豊富で、添乗員さんも付いていて安心に気軽に海外旅行が出来ます。

 何よりも楽ちんなのは、周遊型でホテルの前にバスが停まってくれて、荷物も楽々運んでくれる。食事付きならば、それなりの現地のおすすめ料理なども供されるし、完璧ではないにしてもある程度の食事制限にも対応してくれる。

 旅行業法というものが日本にはあって、旅行会社と名乗る限りはこの法律に則って運営されているはずなので、パッケージツアーは、ちゃんとパンフレット通りに運行されなければならないと決められているんです。だからやむ得ない理由なしに、行ったら話がちがうじゃん!ってことはほぼないはずです。海外旅行したい!と思ったら、ネットでツアーを探す、パンフレットを集めるは王道と言えば王道です。

パッケージはフィットするものを探すより、フィットさせる方が早い・・

 パッケージツアーというと、大抵は空港に集合して、みんなで旅行というイメージですが、最近は種類も豊富になってきました。現地集合、現地解散みたいなことも出来ますし、先に書きましたが、飛行機とホテルと空港送迎を付けるとか、レンタカーを組み込むとか、比較的自由度の高いダイナミックパッケージと呼ばれるものも、パッケージツアーに入ります。

 自由旅行と言っても、何から何まで自分でと必死になることもなく、こうしたパッケージを取り入れながら、だんだんと自分なりのカスタマイズの仕方を覚えていくことも自由に旅するいい方法だと思います。

 そんなことをしなくても、旅行会社に相談すればオーダーメイドの旅として、オリジナルの旅を作ってくれます。これも自由旅行と言いますが、自由に旅をするというのとは、ニュアンスがちょっと違います。どれがいいかというのは、一概にはいえませんが、むきになってこれ!ってものにしがみつくこともないと思います。いいとこどりしながら、自分の自由旅行をつくれるようによい選択をしてければいいわけですから。

 ここでは、あくまで自由に旅をするというテーマで、ある意味面倒くさい、でもものすごく自由を感じる旅にこだわってみたいと思います。

それでも自由旅行がたまらなく素敵だってこと。

思わず叫んだ!この世のものとは思えない不思議な世界。この目で見る感動!トルコ・カッパドキア
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 私は、最初からパッケージ旅行というものから外れてしまう性格だったせいか、最初のステップからこぼれてしまったんですね。まず、出発ロビーからしてアウト!添乗員さんが一生懸命何か話しているが、人数が多くてよく聞こえないし。もう注意事項ばかりで、そんなにいっぺんに覚えきれない!その都度、分からなければ聞く、だから添乗員さんがいるのでは?って、もう、添乗員さんからすれば、最低なタイプの人間です。

 

 どこにも必ず時間にルーズな人っていて、団体旅行って、ちゃんと時間守って、人に迷惑かけないようにしている人が、ルーズな人に付き合わされる。それ、すごく嫌だし。その上、そういうルーズな人って、無邪気なのか本気なのかよくわからない人が多くて、ここ?ってところでわがままなことを言って引っ掻き回したりする。他の人、みんな嫌に決まっているのに、じ~~~~っと忍の一字で耐えている。私、無理、それ。

 

 行ってみて分かることだけど、行く前は盛りだくさんの内容でとっても嬉しいのに、行ってみると、朝は早いし、滞在時間は少ないし、混んでいる観光地では、トイレに行っただけで集合時間になってしまう。行ったことだけで、なんの印象もない。そのうちどこに行ったかも分からなくなる。そう、私だけではない、その証拠にアンケートにはもっとゆっくり見たかった。なんて文字も並ぶ。

 

 が、そんなことは旅行会社も100も承知。それでも詰め込みツアーが減らない原因の一つは、ゆったりツアーを作ると売れないというジレンマがあるからなのですよ。行く場所がいっぱあると旅行者は得した気分になるというか、コスパの良いツアーに感じるのですよね。中には、「行った」という事実に意義を見つける人もいるわけですから。

 

 時々、安価でコースも良くて、比較的自由も満喫できそうなツアーに出会うこともあり、それは私にとっては、とても良いパッケージツアーなのですが、大抵、最少催行人数に達しないという理由でポシャるか、出発日変更になります。いつもビクビクですよ。

 

 勿論、忙しくたって、いろいろなところを回れてそれはそれで楽しいし、魅力的な人たちともたくさん出会えるし、添乗員やガイドがいると知識も広がるし、それに何と言っても重たい荷物を持って移動することがない。周遊型の旅行ではこれはとってもありがたい。

 スケジュールの良いものだったり、なかなか自力で行くのが難しい場所は利用価値が高いものだと思います。ラグジュアリーなものなど、専門の添乗員がつくものもありますものね。要は自分は何をしたいかなのでしょうね。

 

 私の旅の基盤にあるのは、一生懸命働いて、お金を貯めて、時間を作って、いろいろやりたいこと考えて来るのだから、我慢はしたくない、思い通りに過ごしたい。やりたいことはして帰りたい!その思いなんですね。

 そういう願いが叶う瞬間は、疲労感とも混ざるし、失敗や、語るに尽きないほどのアクシデントの連続だったりもするのだけれど、生きるって素敵だと実感できる瞬間でもあるのです。

 自分で自分を掴み取るとか、自分で自分を包み込むとか、そういう感覚を感じたことってありますか?旅に出るといままで味わったことのない感情に出くわして、自分自身に戸惑うことがあります。

 それは媚薬のような、まさに自由旅行の醍醐味です。

 

パッケージ旅行には、捨てがたい魅力に溢れてはいますが、気まま、好きなように、風の吹くまま、気の向くままって旅を味わっちゃうと、パッケージは自由旅行の中の選択肢というものに過ぎなくなってしまうのです。もちろん、そこには不安がいっぱいあります。見えないもの、知らないものは、誰だって怖いものです。でもそれは同時にとても魅力的で感動につながるものでもあります。

 自分で成しえたことを五感、六感で味わう達成感って、知らぬうちに涙がこぼれ落ちる体験です。

 それが、どんなに素晴らしいかは、たった一度の人生だもの、勇気を出して、一度でも自由旅行をしてみたらきっとわかると思うのですよ。

 留学とも違う、生活するのとも違う、自分を解放できる、新たな自分に出会えてびっくりしたり、自分をひどく客観視出来たり。

 旅には不思議な魅力がいっぱいあるのです。

 

旅の究極の目的は帰るという行為

ラジャスタンのゲストハウスにて。地元の子供に教わってダンス!
ラジャスタンのゲストハウスにて。地元の子供に教わってダンス!

 

 先日、旅と旅行の違いに言及され、ハテナマークが頭の上を飛び交いました。そんなこと、考えたこともなく。。。。うんちくを垂れてもあまり意味がないと思っています。気になる人は辞書を引けばよいので、そうしてください。ネットで引いても良いですが、私も含めて、ネット情報が100%正しいと信じないことも大事ですよ~!

 そういう私が、言い切ってしまうのですが、旅でも旅行でも絶対の定義は「帰る」という前提があることです。

 自由旅行に憧れる人は、よく吟遊詩人のような生活を語る人がいます。世界中を旅しながら、自分探しの旅と銘打って海外生活を楽しんでいる人もかなりいます。 

 いつか帰る、かもしれない。は、旅とはちょっと違うものだと思っています。ここで私が皆さんに味わってもらいたいのは、「帰る」という前提があって出かける旅です。どんな目的でも構いませんが、ある一定の期間、日常の景色や習慣から離れて、無事に帰ってくる。この「無事に帰って来る。」をするために旅に出ると言っても言い過ぎではないと私は思うのですよ。

オーダーメイドって何してくれんの?

 自由旅行とか個人旅行と呼ばれるもの、思いのままに、行きたいところへ、ゆっくりと。パッケージのように決められたレールに乗らなくてもよい旅は、わくわくですよね。いまどきは、ネットでなんでも出来ちゃうますからね。この世界から仕入れたノウハウはなかなか有意義ですし、比較サイトも最近は充実しているし、クチコミサイトもチェックするれば、良さそうな宿もレストランも航空券も探せるし、簡単に予約出来ちゃうし、サクサク自分の思い通りのプランも出来てしまいそうなのです。が、想像力が足りないと、実際に旅がスタートすると、あれっ!に遭遇します。想像力の欠如や知識不足からくることが殆どなのですが、経験が少ない人ほど、思いつけないのは当然だし、知ることが必要なことさえ知らなかったということも尤もです。

 旅慣れた人と行くからと任せておくと、結局パッケージの方が良かったと後悔するくらい、自分の思い通りではない結果になります。お友達とケンカして帰ってくる話はよくある話ですよね。

 そこで、再びオーダーメイドの旅が浮上してきます。時間も知識もない人は、旅行会社の人にこちらの要望だけを伝えれば、いろいろな方法を予算に合わせて組み立ててくれます。先にニュアンスの違いを書いたのですが、オーダーメイドの旅の大きな2つ違いがを知っておきましょう。

 一つは、修学旅行のようなグループのために計画を立てるものです。目的をもった視察旅行や、同好会のようなグループ、少なくとも2人以上で同一の行程で独自のプランニングをするもの。これは、オーダーメイドではありますが、性質としてはパッケージに違いものです。

 もう一つは、個人ベースで、あれこれやりたいしたい行きたいをプランニングするもので、一般的にオーダーメイドの旅と呼ばれるものはこちらに属すると考えてよいと思います。

 

 旅行会社のネットを介しての相談や問い合わせのなどは、かなり上手にカスタマイズされていて、方面や人数、予算など入れ込んでいけば、かなり具体的に提案をしてくれます。もちろん、旅行会社へ直接行けば、会話から発展していろいろなレアな情報も聞けるかもしれません。

 自由にカスタマイズできる旅 = 自由旅行 と考えている人には、絶対におすすめです。自分で手配できるところはして、出来ないところは旅行会社に頼むというのも、このオーダーメイドでは可能ですよ。オーダーメイドなんですからね。

 

 注意して欲しいのは、必ず旅行会社に頼むこと。マッチングサイトなどで、旅行計画を作りますよと言うのも見かけますが、違法になる場合もありすので、確認が必要です。

 ただ、繰り返しになってしまいますが、この方法の自由旅行は、自由に旅をするというのはちょっと味わいが違う気、しませんか?

予定を立てたら自由旅行じゃないでしょーよ!?

 自由に旅をする最もおいしい部分は、行ってみた。とても気に入った。だからしばらくここにいることにした。

 せっかくの美しい景色を見に来たのに、天気が悪かった。だからしばらく天気の回復を待ってみる。

 うっ!体調が悪い!無理して動きたくない。今日は1日寝て過ごそう。

 期待していたのに、思ったほどではなかった、早めに移動して次の目的地でゆっくり過ごそう等々。

 

 実際に行ってみると、時間配分は全く違うものになることはよくあること、そうでなくとも、最初に計画した通りに動くために、現地で何かを我慢したり、逆に思いのほか時間がかかり、予定のことが出来なかったりしたら、自由旅行の意味がなくなってしまう。

 旅ですから、予定は未定、予定は狂う。飛行機も天候で遅れるし、欠航もないとは言えない。そうなったらどうしよう!ではなく、そうなることはとてもよくあることという前提で楽しめるかどうかということなんです。

 私が言う、自由旅行とは、見えない部分、無駄と思えるような余裕を見越して、無事に帰ってくるプランニングをするということなんです。

海外旅行って危険がいっぱいだと思ったりしている?

海外旅行のヒントをつかむために

自由に旅に出たい。こんなこと、あんなこと、それはちょっとしたヒントで誰でもできることです。

準備の仕方や、考え方、ルートの選び方や、語学の不安などなど。国際感覚や、異文化の味わい方まで、エピソードを交えてご紹介。質疑応答の時間もたっぷりです!さあ、背中に羽を生やしましょう!